「ワキ」に関しての手術は、ワキガ・多汗症の手術があります。 人間は全身から汗をかきますが、それはエクリン汗腺という皮内にたくさんある小さな汗腺から出るものです。 汗の出る穴は毛穴とは別に開いています。ところがワキだけは特別の構造になっていて、ワキ毛の毛穴から出る汗があります。 それはアポクリン汗腺という巨大なもので肉眼でも分かります。 (手術の際、皮膚の裏側を見ると毛根に一致してツブツブと皮膚の裏側についているように見えます)これがよく発達している人が、ワキガ、多汗症であるのです。
ワキガの原因となるアポクリン腺は体の限られた部位、腋窩(わき)、乳輪、外陰部、外耳道に存在し、においのもとになるアポクリンタンパク物質を分泌し、体臭を形成しています。
多汗症の人で汗に臭いのある人をワキガ(腋臭症)といいます。
(1つでもある人は可能性あり)
※ワキだけに限らず、手の平や足の裏などにボトックスを注入することにより、汗腺の活動を抑制させ、汗の分泌を押さえることができます。 手のひらや足の裏の汗にお悩みの方は、是非ご相談ください。
ワキに4~5cmの切開を加え、ワキ毛のある部位の皮膚をアポクリン腺のついたまま剥がした後、皮膚の裏側についているアポクリン腺、エクリン腺、毛根を徹底的に取り除きます。
ハサミを使うので剪除法(せんじょほう)といいます。
この手術は毛根も同時に取るため、永久脱毛を兼ねることにもなります。
(ほとんどなくなり数えるほどしか生えてきません。ただし、男性の場合少しは毛根を残したいという人は意識的に残すことにします。
その場合、かすかに臭いは残ることになります)術後3日間、局所の安静は大切で、傷あとの治り具合に大きく影響します。
2週間で抜糸が完了します。色素沈着は術後2~3ヵ月はかなり強く、半年~1年かけてゆっくり消失します。
1cm弱の皮膚切開の穴から掻把吸引用のカニューレ(吸引管)を入れ、脂肪吸引用の吸引器でアポクリン腺を吸い出す方法です。
しっかり吸引すれば70~80%のアポクリン腺、エクリン腺を取り除くことができますので、臭いがないか、または気にしない人で多汗に悩む人にはこの方法がお勧めです。
傷が小さいのと、皮下を剥離しないので治りが早いということになります。1週間で抜糸が完了します。
この方法は毛根を取り除くことは出来ませんのでワキ毛は元の通り生えます。